公開レッスンを聞きに
11月3日(日)、滋賀県大津市の奏美ホールで行われたピアニストの上田晴子さんの
ピアノ公開セミナーに行ってきました。
「バイオリンなのにピアノの公開セミナーを聞きに行くの?」
と思われるかもしれません。
上田晴子さんは多くの一流の演奏家の伴奏をされ、そして室内楽でも大活躍のピアニストです。現在はパリ高等音楽院の室内楽科の教授、ピアノ科の准教授をされています。
留学中に知人の試験の伴奏を聞いた時に、とても素晴らしい演奏をされる方だなとその時も感激したのですが、今年3月にいずみホールでのコンサートを聞いた時にも
「なんて素敵なピアノなんだろう」
と感動しました。また聞く機会があれば聞きたい!と思っていたところ、友人から教えてもらいました。
当日は5名の受講者がおられて、時間の関係で私は3名の方のレッスンを聴講しました。
最初の方は、ブラームスのピアノとバイオリンのためのソナタ第1番1楽章。
調弦の時のピアノの「ラ」の弾き方について
「仏さんのりんをち~ん、って鳴らすような感じでね。音が上にす~と伸びるような音を出してね」
とおっしゃってました。
なるほど!と思ったのと、私もレッスンで生徒さんに「ラ」の音を出すときには気をつけようと思いました。
ピアニストからのアドヴァイスが主でしたが
・バイオリンの弓の返しの時、奏者の返すタイミングを見て弾く
・出だしの和音、上に響くように
・オーケストラではどの楽器が弾いている感じか
などなど、バイオリン奏者から見てもとてもためになるアドヴァイスがたくさんでした。
その他の方は、ラヴェルの「クープランの墓」、ベートーヴェンのピアノソナタ27番を受講されていました。
作曲された時代の石造りの部屋の響きを考えて音の長さを考えることや、オーケストラではどの楽器が演奏するか、また和声でとらえて、音をどこまで響かせるのか、音の次を聞く練習。
ラヴェルは和声の宝庫、それを楽しむ、など。
どれもとても明確なアドヴァイスで分かりやすかったです。
そしてなんといっても上田晴子さんが少し演奏されると、魔法がかかったように曲が変化し惹きつけられるのでした。
どうしたらあんなに素晴らしい音楽が奏でられるのか。
また公開レッスンやコンサートを聞きに行きたいと思います。
会場の奏美ホール
前から気になってた書籍を当日購入しました。
過去、実際に行われた公開レッスンでの内容が記されていて、また作曲家の西尾 洋さんの
「楽曲理解の視点」という項目もとても勉強になります。学ぶことはたくさんあります。
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